宮城県気仙沼市は、全国で初めて「スローフード都市宣言」を行ったまちです。食を核とした持続可能なまちづくりは世界でも高く評価され、2013年には国内初のスローシティに認証されました。全国屈指の水産都市として、海と共存してきた気仙沼市。暖流と寒流が交わる好漁場とリアス海岸特有の地形から、海と山の恵みを享受し、独自の食文化や生活様式を育んできました。まちへの愛着と誇りが育つまちであり続けたいという願いから、スローシティ気仙沼は「海とともに生きる」まちとしての歩みを続けます。

群馬県前橋市は2017年、市内の赤城南麓の５地区（芳賀・大胡・富士見・宮城・粕川）が「スローシティ前橋・赤城」に認定されました。効率化が優先される社会の中でも、豊かな自然と歴史の息づかいを身近に感じ、手間ひまかけた生活のよろこびを実感できるようなまちにしたい。誰もが心も体もよい状態（Well-being）で過ごすために、ゆっくりと、ていねいに、スローシティの理念をかたちにして、前橋を誇れる大地にしていきたい。そんな思いの人々とつながる幸せの響くまちづくりを目指しています。

千葉県香取市は、都心や成田空港から至近ながら温暖な気候と肥沃な大地に恵まれ、農ある暮らしが深く息づくまちです。広大な水田地帯が広がる利根川流域は古くから早場米の産地として知られるとともに、佐原や小見川といった水運で栄えた商家町が点在し、酒や醤油など発酵食品の技術も発達しました。自然と歴史に彩られた多様な食と文化を見つめながら地域の魅力を再発見し、そこに暮らし集うひとびとの個性や多様性を尊重したまちづくりを進め、次世代へつなげていくことを目指しています。

岡山県井原市は、温和な気候に恵まれ美しい自然に囲まれた暮らしやすいまちです。この温和な気候により「ぶどう」や「明治ごんぼう」「美星満天豚」などの特産品があるほか、古くから繊維産業が盛んで高品質なデニム生地を生産していることから「デニムの聖地」と呼ばれています。また、2021年には、国際ダークスカイ協会の「星空保護区・コミュニティ部門」でアジア初の認定を受けました。井原市は、こうした地域資源や魅力を生かしながら、市民とまちづくりに取り組んでいます。