前橋市の田口町は、スローシティの玄関口と言われています。
その田口町に、田口菜という伝統野菜があります。蕪(かぶ)系の青菜でほのかな苦みがあり、特に戦前は厳冬期の緑黄色野菜として貴重だったそうです。現在ではほうれん草などの葉物野菜が年間を通じて栽培されていること、田口菜の味わいは土壌や日当たりなどの条件が限られるため、少量の栽培になっています。
また、旬の時期が短く2月中旬から3月中旬くらいまでが収穫に適した時期であり、早春の楽しみとして地元で親しまれています。先日その貴重な田口菜を自分たちの手で収穫し、その場で調理をしていただいてきました。

田口菜の畑の前で、地元の方から説明を聞く
参加したのは東洋大学と共愛学園前橋国際大学の学生と、東洋大学の鈴木鉄忠教授。スローシティについて学んでいることもあり、皆とても真剣でした。
田口町の方から収穫のやり方を聞き、収穫後はすぐに近くの古民家で調理開始です。

茹でたてをショーギ(片口のざる)に上げる
ここでも地元の方から、田口菜の茹で方について教えていただきます。
田口菜の茎は太くて茹で時間が長そうに見えるのですが、実はあっという間に茹ってしまいます。茹ですぎると茎が柔らかくなりすぎて、美味しくないそうです。時間にして、およそ30秒!茹でた後に水にさらすのも厳禁で、ざるに広げて余熱でゆで上げるようにします。

美しい茹で上がり
今回のメニューは、茹でただけのシンプルなものに加えて辛子和えとかき揚げ、ペペロンチーノ。かき揚げに合わせて、田口町そばの会の方々が地元で栽培した蕎麦を打ってふるまってくださいました。

美しい食卓

皆で囲む食卓は格別
昔の様子など貴重なお話を伺いながら、今ここでしか味わえないものをいただくことの豊かさ。積み重ねてきた歴史、手仕事や皆と共有する時間など、とても得難い経験でした。
前橋市地域おこし協力隊
村上 史