2024年9月上旬、共愛学園前橋国際大学の学生が中部イタリア・オルヴィエート市にあるチッタスロー(スローシティ)国際連盟の本部を表敬訪問しました。同大学の山手昌樹講師、スローなまちづくり全国推進委員会の賛助会員の徳永詢氏(株式会社 徳永 代表取締役)とともに、ピエール・ジョルジョ・オリヴェーティ事務局長からこの取り組みの理念や活動について説明を受けました。
詳しくは、同大学のホームページに掲載された記事と山手昌樹先生のコメントをご覧ください。
共愛学園前橋国際大学でヨーロッパ史を担当しております山手昌樹と申します。本学の授業の一環で2024年9月上旬に2週間ほどイタリア研修をおこない、オルヴィエートにも4日間滞在してきました。
滞在中、私は学生6名とともに、オルヴィエート在住で前橋市国際交流名誉アドバイザーの徳永詢氏のご厄介になりました。オルヴィエートは、中部イタリアに典型的な丘陵地にあり、ブドウやオリーヴの栽培が盛んな地域です。私たちはワイナリーを見学したほか、徳永氏が所有する昔ながらの手作業でワインを製造する器具を用いて、採りたてのブドウから搾汁する作業を体験しました。実際に身体を動かし、ブドウの香りを嗅ぎ、搾りたてのブドウジュースを味わう経験は、後々まで身体に刻み込まれることでしょう。
また私たちは、スローシティ国際連盟の本部を訪ね、ピエール・ジョルジョ・オリヴェーティ事務局長からスローシティ運動の理念や活動についてもご説明いただく機会を得ました。この運動は、博物館でも見せ物でもなく、スローライフという生き方の実践であり、したがって、伝統に固執することなく、新しい世代が代々受け継がれてきた文化に新たな生き方を接木していくことが重要なのだと事務局長は強調されていました。
その意味でも、スローシティは、若い世代が運動の理念を内面化し実践していくという若者主体の運動であり、私自身、教育機関に求められる役割を痛感したところであります。